イラン北部のマースーレ村は、階段状になっていて屋根の上を歩く事できます。
タブリーズから夜行バスでやってきたのはカスピ海沿いにある街ラシュト。
今回の目的地はラシュトから60km程離れた村マースーレ。
ラシュトの長距離バスターミナル→Fuman行きバスターミナル(タクシー:50000リアル)
Fuman行きバスターミナル→Fuman (ミニバス:6000リアル)
Fuman→マースーレ村(ミニバス:15000リアル)……1ドル30000リアル
めんどくさい乗り換えをして、ようやくマースーレ村到着。
正直な所、イランに関しては「ここ行きたい!」と思える観光地がほとんどなかった。イランに来た目的はただただ”イランを感じる”こと。それだけ。
でも、唯一「ここ行きたい!」と思えたのがマースーレ村でした。
マースーレ村には何があるかというと・・・・写真のように家が階段状に建てられていて屋根の上を歩けるようになっているのだ!
多くの人が歩くその下には民家が並んでいる。
ぜーんぶ屋根の上。
傾斜地で家を段々につくり、その上を歩く。
結構どこにでもありそうなんだけれども、案外ないものである。
マースーレ以上にこのコンセプトを貫いている場所はあるのだろうか??(あれば教えて下さい)
家と家との間にいい具合に道が入り込んでいます。
斜面の下の方は、お土産屋さんでと観光客で溢れているけど
ちょっと上の方に登って行くと単なる住宅街になって、のほほんとした光景に出会えます。
マースーレ村、期待以上に良かったんだけどね・・・
1泊するつもりだったんだけどね・・・
数時間散歩してたら飽きちゃいました。
ホテルと民家探しても最安で40万リアル(約1300円)とイランの物価から考えると激高。
ということでこの日の夜行バスでイランの首都テヘランに行っちゃうことに。
行きと同じく面倒な乗り換えを終え、ラシュトに戻って来た。
ラシュトからテヘランまではバスで約6時間。ということはバスが出るのは多分夜遅くなるのでちょっぴりラシュトを観光してみることに。
Fumanからタクシーシェアしてきた家族に「ここが中心街よ!」って言われて降りたけど
その辺にいる人達に聞きまくってみると少し中心街とは離れているようだ。
聞いた人に「すぐそこだよ!」と言われたのでその方向に向かって歩く。
30分経過し・・・
心配になって何度もいろんな人に聞いてみるも信頼できる答えを得られずとにかく歩く。
それからまた30分くらい経過し・・・
いつの間にか辺りは暗くなっていた。
そろそろバス停行かなきゃいけない。結局ラシュトを全く見れないままラシュトを発つ羽目に。
ラシュトの印象といえば、何にもない普通の道路と分かりづらい街並と車の多さ。悪いイメージしかない。まさか中心街にすら辿り着けないなんて・・・ちょっと自分が嫌になる。疲れ果ててタクシーを捕まえ、セントラルバスステーションまで行ってもらう。
タクシーの中でお決まりの「どこから来たんだ??」「JAPAN」とか話していると
「おおっ!!マジか!!日本人か!!俺日本人大好きなんだ!!ちょっと俺んち寄ってけよ!!」
「ちょっとだけでいいんだ!!まだバスは大丈夫だ!!お茶飲んでいけよ!!ここから近いんだ!!」
とめちゃくちゃハイテンションになってきた。ちょっと怖かったけれども、おじさんの勢いに負けて「ちょっとだけなら・・・」と運ちゃんの家に行くことに。
到着するとそこにはかなり立派なマンションが建っていた。オートロックまでついている。
(ここで監禁されたらどうしよう・・・逃げ出せるかな・・・?)とちょっと心配になりつつも家に入る。
「シャワー浴びてけ!」とか言われたけど、あんまり長居してると怖い人達がたくさんやってくるような気がして、そそくさとお茶を頂く。トイレ入ってる時に誰かに電話してて(仲間を呼んだんじゃないか・・・)とさらに不安になる。
でも、おじさんを見ているとただ純粋にゲストを満足させたい、そんな気持ちをちょっぴり感じた。
こういう状況って本当に難しい。警戒しまくってせっかくの出会いを無駄にするか、少しの危険を覚悟でご好意に甘えるか。
結局このタクシーのおじさんはただの良い人でした。
バスターミナルに着いて、元々タクシーに乗り込む時に決めておいた金額を渡そうとすると「いやいや!いいんだ!お金は受取らない!」て断固として受取ろうとしなかった。
タダでちょっとした軽食食べさせてくれて、タダでバス停まで送ってくれて。
ラシュトを嫌いなままテヘランに行くはずだった。でもこのタクシーの運ちゃんに会ったおかげでちょっとラシュトが好きになれたよ。ありがとう。おっちゃん。
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